SSDを使うにあたり
【SSDには「SLC」と「MLC」がある】
SLCはSingle Level Cell。MLCはMulti Level Cell。
前者は1つのセルに1ビット、後者は2ビットを書き込む。
SSDには「書込み回数制限」があり、SLCは10万回、MLCは1万回。
価格だが128GB品で比べると、SLCは約35,800円、MLCは約18,000円。
SLCはMLCの10倍長持ちするというわけではないし、価格も2倍とは限らない。
しかし耐久性があるのはSLCであることは確かで、OSをインストールするのに向いている。
ちなみにMLCの価格動向、2009年4月は25,000〜30,000円。2011年12月は12,000〜20,000円。
約2年半で34%値下がったことになる。これは1年で1割以上下がっている計算だ。
SLCは情報不足でまとめられなかったが、店頭価格はほぼ上下変動なしだった。
MLCはプチフリ(瞬間停止)が問題だが、こちらはドライバや管理ツールの改善されてきて
いるものの、それでも問題は残っている。そのため導入はまだ早いという人は少なくない。
しかしメーカー製PCには2009年頃から搭載機が発売されており、サーバー向けSSDの
発売も目立ってきている。
後述もするが、SSDは”書込み”さえ抑える、つまり”読込み専用”にすればPC操作が
快適になることは使用者の誰もが実証ずみだ。
【どうやって書込みを減らすか】
※誤操作するとPC故障の原因になります。理解と自己責任でお願いします。
※基本操作はWindows7x64 Professional SP1です。他の製品やバージョンでは操作や表示が異なる場合があります。
・規定のTEMP(TMP)フォルダを「移動」する。
・マイドキュメント等を「移動」するする。
・ページングファイルを「無し」に変更する。
・システムの復元を「オフ」に変更する。
・Windowsの自動更新を「無効」にする。
・ファイル(検索)インデックスを「オフ」に変更する。
・ディスクの書き込みキャッシュを「無効」に変更する。
・自動デフラグを「無効」に変更する。
・Prefetch機能を「無効」に変更する。
・ブラウザのキャッシュ(一時)ファイル先を「移動」する。
・ハイバネーションを「停止」に変更する。
合計11項目。
【規定のTEMP(TMP)フォルダを「移動」する】
コンピューター→システムの詳細設定→システムのプロパティー画面→環境変数
システム環境変数
変数:TEMP C:\Windows\TEMP→(任意のフォルダ)
変数:TMP C:\Windows\TEMP→(任意のフォルダ)
ユーザー環境変数
変数:TEMP %USERPROFILE%\AppData\Local\Temp→(任意のフォルダ)
変数:TMP %USERPROFILE%\AppData\Local\Temp→(任意のフォルダ)
※変更後にインストールするソフトに影響が出るので注意。
【マイドキュメント等を「移動」するする】
Windows7の場合
Explorerを開き、左側ツリーメニューからお気に入りを選択すると11個の
フォルダーが表示される。
それぞれフォルダを選択してプロパティーを開き「場所」を変更する。
任意フォルダのプロパティー→場所タブ→PATHを変更→「OK」ボタンを押下する。
元にあったファイルはPATH変更を確定することで自動的に移動される。
【ページングファイルを「無し」に変更する】
システムの詳細設定→詳細設定→パフォーマンス→設定
→パフォーマンスオプション→詳細設定→仮想メモリ→「変更」を押下する。
→ページングファイル「なし」にチェックを選択する→「OK」ボタンを押下して全てのウィンドウを閉じる。
【システムの復元を「オフ」に変更する】
システムの詳細設定→システムの保護タブ
→構成→システムの保護を「無効」を選択する。
【Windowsの自動更新を「無効」にする】
コントロール パネル→すべてのコントロール パネル項目→Windows Update
→設定の変更
→重要な更新プログラム:更新プログラムを自動的にインストール(推奨)を
「更新プログラムを確認するが、ダウンロードとインストールを行うかどうかは選択する」
を選択して「OK」ボタンを押下する。
【ファイル(検索)インデックスを「オフ」に変更する】
コンピューター→ローカルディスク(C:)→プロパティ
→全般
→「このドライブ上のファイルに対しプロパティだけでなくコンテンツにもインデックスを付ける」
のチェックボックスからチェックは「外す」そして「OK」ボタンを押下する。
【ディスクの書き込みキャッシュを「無効」に変更する】
コンピューター→ローカルディスク(C:)→プロパティ→ハードウェア
→SSDディスクドライブを選択→プロパティー
→SSD(製品名)のプロパティ→設定の変更
→SSD(製品名)のプロパティ→ポリシー
→書込みキャッシュポリシー欄→「デバイスの書込みキャッシュを有効にする」のチェックボックス
のチェックを「外し」て「OK」ボタンを押下し、表示させたウィンドウは全て閉じる。
【自動デフラグを「無効」に変更する】
コトンロールパネル→パフォーマンスの情報とツール→詳細ツール→ディスクデフラグツール
→スケジュールの有効化→スケジュールに従って実行するのチェックを「外し」て「OK」ボタンを押下する。
【Prefetch機能を「無効」に変更する】
※レジストリー編集のため、必ず事前バックアップとミスが無いように注意。
HKEY_LOCAL_MACHINE→SYSTEM→CurrentControlSet
→Control→SessionManager
→Memory Management→PrefetchParameters
値:3→「0」へ変更する。
補足)SuperFetchの無効化
コントロールパネル→管理ツール→サービス→SuperFetch
→サービスの状態:「停止」に変更する。
→スタートアップの種類:「手動または無効」に変更し「OK」ボタンを押下する。
※SuperFetchはWindows7では自動設定されるため操作の必要は無い。
【ブラウザのキャッシュ(一時)ファイル先を「移動」する】
(IE)
インターネットオプション→全般→閲覧の履歴→設定
→インターネット一時ファイルと履歴の設定→インターネット一時ファイル→フォルダの移動
C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Microsoft\Windows\Temporary Internet Files
→(任意のフォルダ)→「OK」ボタンを押下する。
(Firefox)
(1)アドオンSuper Tab Modeを利用する。
SuperTabMode設定→キャッシュ→キャッシュ:パス→指定する
→(任意のフォルダ)→「OK」ボタンを押下する。
(2)about:configを利用する。
browser.cache.disk.parent_directoryを検索
→設定名が無ければ、新規作成→文字列から上記の設定名を入力
→値:(任意のフォルダ)→「OK」ボタンを押下する。
(Chrome)
※インストール時にユーザー環境変数がWindowsOSデフォルト値であることを必要。
デスクトップにあるショートカット→プロパティー→ショートカット
→リンク先のPATHに、以下を追記変更する。
...\chrome.exe --disk-cache-dir="(任意のフォルダ)"
→「OK」ボタンを押下する。
※ファイル関連付け、レジストリ修正でも可能だが安全性を考慮して上記のみ掲載する。
(Safari)
調査中
(Opera)
調査中
【ハイバネーションを「停止」に変更する】
コマンドプロンプトを管理者権限で起動する
→コマンドを実行する
powercfg -hibernate off
→exitまたは×ボタンを押下して閉じる。
(まとめ)
基本的にレジストリをいじらない方法を選んで掲載した。
とにかく書込みが生じる操作は全て「別の場所」に移動することがスタンスである。
移動先はRAMDISKでもいいし、別のHDDでも良い。なにしろSSDは使わずにおきたいと
いうのが根底にあることを理解すればいい。
基本的MLCタイプSSDに効果があって、SLCタイプSSDは効果が無いわけではないが
もともと耐久性が高いので目くじら立てて同じ設定にする必要は無い。
今回行ってみて感じたのは、いろんな意味でマイドキュメントなど個人ファイル置き場
に関しては別のディスク、フォルダに移動したほうが良いだろうということだ。
RAID構成にしておけばPCやSSDが壊れたとしても大切なファイルまで使えなくなる
最悪ケースを逃れさせることが期待できる。
最近まで懐疑的だったが、Windows7の良さを改めて感じさせられた。
(注意点)
・TEMPフォルダ先変更でソフトインストール不能に。
TEMPフォルダ先の変更はシステムの詳細設定>環境変数で変更しますが、ここを変更すると正常にソフトがインストールできなくなる場合があります(例、GoogleChrome、ゲームソフト等)。ソフトをインストールする場合はTEMPフォルダ先を元に戻す必要がありますので注意して下さい。
(RAMDISKの使用)
RAMDISKはメインメモリーの一部をHDDのように使用するソフトウェアを指す。
(SDカードやRAMを複数挿して使うRAMDISKボードとは別)
RAMDISKの利点はアクセス速度を損なわず且つ読み書き速度を上げて快適にすることが目的です。
但しRAMを使うためPC電源を落とせば、保存されているファイルは全て「消え」ます。
一部のSSD延命対策記事ではRAMDISKは必携アイテムのように書かれていますが、
スピードを気にしないなら、RAMDISKを導入する必要はありません。
RAMDISKを使うにあたって、実装しているRAM容量に注意する必要があります。
メーカー製PCでは実装4GBのものが多く、OS用の持ち分を考えるとこのうちRAMDISKに割くと
なると限られてしまいます。
今はDDR3-RAMなら8GBでも4000円前後と安価で手に入りますが、最低でも8GB以上のRAMは必要だと
思います。
逆に16GB以上の場合、RAMDISKに割り当てる容量は4GB以上割り当てられるようになりますが
RAMDISKの無料版では上限256MB〜4GBのため4GBを超える容量を割り当てられません。
上限解除の有料版は3,000〜5,000円です。何れもWindowsXP以上、Windows7x64対応しています。
・IO DATA「RamPhantomEX」2,980円
・Buffalo「RAMDISK ユーティリティー Ver.3」(同社製RAM以外制限あり/上限2GB)無料
・
・Primo Ramdisk Pro:$49.95,Std:$29.95 (上限・Pro:24GB、Std:8BG)
・Dataram RAMDisk $14.99 (上限32GB)
・eBoostr 4 Professional 3,990円
・ERAM(WinXP以下/改造版はx64対応だが保証外)無料
ERAM改だが有料版は4,000円前後と高くないので敢えてERAM改を選択する必要性を感じない。
安心料も含めて有料版を選択したほうがよいだろう。
機能は製品によって異なるので製品情報を見て確認して頂きたい。
(RAMDISK使用の注意点)
RAMDISKを使用中止する場合は、環境変数など任意で変更した点を必ず元に戻した上で、
ソフトを必ずアンインストールする必要がある。
アンインストールを忘れるとソフトやPCが起動しない等の不具合になるようだ。
[参考元]
新PCお出迎え(1) SSDの初期延命工作。 | 他山之石 -Cyprus on the Web-< http://www.psy-plus.net/php/view/1869 >
SSD導入時の寿命延命と最適化の設定|【TERA】ネトゲの楽しみ方【FAN】< http://ameblo.jp/hiromatumahjong/entry-10946123969.html >